折りたたみスマホの仕組み、メリット・デメリットを解説

ここ最近、スマホメーカー各社が「折りたたみスマホ」を続々と発表しています。折りたたみスマホとはどのような仕組みで、どのような使い方ができるのでしょうか。
本記事では折りたたみスマホの仕組みとメリット・デメリットについて解説します。まだまだ馴染みが薄い端末ですが、一般的なスマホとはひと味違った切り口で利用できるのも魅力です。
折りたたみスマホとは
折りたたみスマホとは、その名の通り手帳のように半分に折りたためるスマホのことです。開くとタブレットのように大きくなり、折りたたむことで本体が小さくなります。
2018年末に中国のスマホメーカーRoyoleが世界初の折りたたみスマホを発表。それ以降、HUAWEIやSamsungなど大手スマホメーカーも次々と折りたたみスマホをリリースしています。
折りたたみスマホが急激に登場した背景にあるのは、「有機ELディスプレイ」の普及です。
これまでのスマホの多くは「液晶ディスプレイ」を採用していました。「液晶ディスプレイ」は液晶という物質にバックライトで光をあて、映像を映しています。液晶ディスプレイはバックライトが必要なため構造が複雑で、加工が難しいのがデメリットでした。

液晶ディスプレイの仕組み
一方、折りたたみスマホのディスプレイには「有機ELディスプレイ」が使われています。名前の通り有機物が利用されており、有機物自体が電気によって光ることで映像を映します。
バックライトが不要なため加工に強く、折り曲げたり丸めたりすることが可能です。この有機ELを採用したことで、画面を折りたためる「折りたたみスマホ」が実現しました。

有機ELディスプレイの仕組み
折りたたみスマホのメリット
折りたたみスマホには以下のようなメリットがあります。
- 大画面とコンパクトを両立
- 違うアプリを同時に利用できる
大画面とコンパクトを両立
折りたたみスマホ最大のメリットは「大画面」と「コンパクト」を両立できることです。
現在もスマホのディスプレイを大型化しようと、各メーカーが*ノッチや*パンチホールなど、様々な工夫をしています。
*ノッチ:インカメラの周りに切り欠けをつくってディスプレイを広く見せること
*パンチホール:ディスプレイに穴を開け、そこにインカメラを収納すること
しかし、画面を大きくすればするほどスマホ本体も大きく、重くなっていきます。大画面化することで、せっかくのスマホの利点であった携帯性が損なわれてしまうわけですね。
単に画面を大きくしたいだけならタブレットでもいいですが、持ち運びの面で不自由さが残ります。
そこで、その問題を解決するのが折りたたみスマホとなるのです。折りたたみスマホは広げるとタブレット並みの大きさですが、折りたためば通常のスマホと変わらないサイズになります。
これまでのスマホにない大画面を実現しつつ、折りたたむことでコンパクトさも両立しています。
折りたたみスマホなら、
- 利用時 → タブレットのように大画面を使える
- 持ち運び時 → 折りたたんでスマホのようにコンパクトになる
という使い方ができるので、タブレットとほぼ同じ使い勝手ながら持ちが運びも楽です。
複数のアプリを同時に利用しやすい
折りたたみスマホなら複数のアプリを同時に利用しやすいというメリットもあります。
通常のスマホでも2つのアプリを同時に起動することは可能です。しかし、ディスプレイが小さいため1つのアプリの表示がかなり小さくなります。
画面が大きい折りたたみスマホならアプリを同時に利用しても画面が見やすく、操作もしやすいです。
例えば、
- ブラウザで調べものをしながらメモをする
- スポーツ中継を見ながらSNSで感想を発信する
- 攻略サイトを見ながらゲームをプレイする
といったことが可能です。これまでのスマホでは出来なかった、新しい使い方ができるでしょう。

左右の画面で違うアプリを起動
折りたたみスマホのデメリット
折りたたみスマホにはこれまでのスマホにはないメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 価格が高い
- 通常のスマホより分厚い
- 重量はタブレット並みに重い
価格が高い
折りたたみスマホは価格の高さがデメリットです。
一般的なスマホよりも製造工程が複雑でコストがかかるため、どうしても価格が高めに設定されています。
例えば、国内で発売されているGalaxy Fold5は約25万円、国内での発売予定はありませんが海外で発売されているHUAWEI Mate X5は約30万円です。
Samsungが2023年8月に発表した「Galaxy Z Flip5」は約14万円と上記2つよりは安いですが、それでも10万円以上する高額モデルなことに変わりはありません。
今後、もっと折りたたみスマホが普及することで価格が下がると予想されますが..。
通常のスマホより分厚い
折りたたみスマホは本体サイズはコンパクトになりますが、2つに重なる分だけ厚みがあります。
一般的なスマホは8~9mmほどですが、折りたたみスマホは約15mmの厚さとなります。サイズは小さくても、ポケットに入れた際は存在感は大きくなります。

折りたたむとどうしても倍の厚さに
重量がタブレット並みに重い
折りたたみスマホは開いたときのサイズがタブレット並みなので、重量もタブレット並みです。
一般的なスマホは200gを超えることがほとんどありませんが、折りたたみスマホの重量は270~300gほどあります。
折りたためばサイズは小さくなりますが、重量は変わりません。携帯性を重視する人は実際に手に取って重量感も確かめてみましょう。
日本で発売済みの折りたたみスマホ
ここからは日本で発売済みの折りたたみスマホを紹介していきます。
2023年12月現在、日本で発売済みの折りたたみスマホは以下の通りです。
| 機種名 | 発売日 | 価格 |
|---|---|---|
| motorola razr 40s | 2023年12月8日 | 約11万円 |
| Galaxy Z Fold5 | 2023年8月11日 | 約25万円 |
| Galaxy Z Flip5 | 2023年8月11日 | 約14万円 |
| Pixel Fold | 2023年7月27日 | 約23万円 |
| Galaxy Z Fold4 | 2022年9月29日 | 約23万円 |
| Galaxy Z Flip4 | 2022年9月29日 | 約14.5万円 |
| Galaxy Z Fold3 5G | 2021年10月06日 | 約21.5万円 |
| Galaxy Z Flip3 5G | 2021年10月06日 | 約13.5万円 |
| Galaxy Z Fold2 5G | 2020年11月4日 | 約24万円 |
| Galaxy Z Flip 5G | 2020年11月4日 | 約17万円 |
Galaxy Z Fold5 5G
国内で最初に発売された折りたたみスマホ「Galaxy Fold」の後継機種で、5G対応モデルでです。横開きのディスプレイを採用しており、開くと7.6インチの大画面になります。タブレットのように電子書籍や動画を楽しむことが可能です。
Galaxy Z Fold5では3つのアプリを同時起動できます。攻略動画と攻略サイトを同時に見ながらゲームをするなど、これまでのスマホには出来なかった新しい使い方が可能です。
高性能なCPU「Snapdragon 8 Gen 2」と大容量256GBメモリ搭載で、複数のアプリを同時に起動しても動作が安定しています。
閉じると半分の大きさになり、持ち運びもしやすくなります。背面に6.2インチのカバーディスプレイが搭載されており、折りたたんだ状態でも通常のスマホのように使えます。前モデルのGalaxy Foldのカバーディスプレイよりサイズが大きくなっており、片手での操作性がアップしました。
全部で5つのカメラを備え、折りたたむ角度を調整することでさまざまなアングルでの撮影ができます。ビデオ通話の際もスタンドなしで机に置けるので便利です。
| ディスプレイ | メイン:7.6インチ QXGA+(1812 x 2176) カバー:6.2インチ HD+(904×2316) |
|---|---|
| CPU | Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2 |
| メモリ | 12GB |
| ストレージ | 256GB |
| カメラ | メイン:5000万画素+1200万画素+1000万画素 イン:400万画素 カバー:1000万画素 |
| バッテリー | 4000mAh |
| おサイフケータイ | ◯ |
| 防水・防塵 | IPX8 |
Galaxy Z Flip5
Galaxy製の縦折りスマホ「Galaxy Z Flip」の最新モデルです。
Galaxy Z Fold5が横開なのに対して、Galaxy Z Flip5は昔のガラケーのような縦折りスタイルを採用しています。開いたときのサイズが通常のスマホと同じようなサイズで、閉じることで半分の大きさになります。
Galaxy Z Fold5が大画面を重視した折りたたみスマホなのに対し、Galaxy Z Flip5は持ち運びやすさを重視したモデルです。折りたたむと厚みはありますが、本体サイズは通常のスマホの半分くらいになります。ワイシャツの胸ポケットに入るくらいのコンパクトさです。
折りたたむだけでなく、90°に開いて自立させることもできます。自立させてビデオチャットをしたり、動画を見たりと、Galaxy Z Fold5とは違った意味でこれまでのスマホにはない新しい使い方が可能です。

目的に応じて便利な使い方ができます
| ディスプレイ | メイン:6.7インチ FHD+(1080 x 2640) サブ:3.4インチ(720 x 748) |
|---|---|
| CPU | Snapdragon 8 Gen 2 |
| メモリ | 8GB |
| ストレージ | 256GB |
| カメラ | メイン:1200万画素+1200万画素 イン:1000万画素 |
| バッテリー | 3700mAh |
| おサイフケータイ | ◯ |
| 防水・防塵 | IPX8 |
まとめ
以上、折りたたみスマホについて解説しました。
折りたたみスマホは半分に折りたたむことでコンパクトになるスマホです。大画面で動画や電子書籍を楽しみつつ、持ち運びもしやすい。まるでタブレットとスマホの良いところ取りをしたような新しいスマホです。
現在はまだまだ折りたたみスマホの種類は多くありませんが、今後はもっと多くのメーカーから発売されるでしょう。
もしかすると、技術の発達が進み価格も下がることで、いずれは折りたたみスマホが一般的になる時代がくるかもしれませんね。
現在発売されている折りたたみスマホを一覧にまとめてあります。ご参照ください。
折りたたみスマホ一覧

